VFR飛行視程・雲からの距離:The day VFR visibility and cloud clearance requirements


ここでは、FAA自家用操縦士学科試験問題の中から、質問の多い問題を解説しています。

今回は、空域に関する問題です。

 

例題

33.PLT064

(Refer to FAA-CT-8080-2H, Figure 26, area 2.) The day VFR visibility and cloud clearance requirements to operate over the town of Cooperstown, after departing and climbing out of the Cooperstown Airport at or below 700 feet AGL are

A) 1 mile and clear of clouds.
B) 1 mile and 1,000 feet above, 500 feet below, and 2,000 feet horizontally from clouds.
C) 3 miles and clear of clouds.

Figure26_area2

Figure26_area2

日本語訳

  1. PLT064a PVT
    ( 図26, エリア2.) 次の昼間VFR の視程および雲とのクリアランスの要件はいくらか。航空機はCooperstown 飛行場を離陸・上昇しCooperstown という街の上空700 feet AGL以下 にいる。

A) 1 mile の飛行視程かつ雲から離れて飛行する
B) 1 mile の飛行視程、雲の上側1,000 feet, 下側500 feet, 水平方向2,000 feet のクリアランス
C) 3 miles の飛行視程かつ雲から離れて飛行する

 

解答
A) 1 mile の飛行視程かつ雲から離れて飛行する

 

解説
1. Cooperstown飛行場周辺のマゼンタ(赤紫色)のドーナツ円は、クラスE空域が対地700FT AGLより上の高度から始まることを示しています。(下図参照)

airspace_legend

airspace_legend

2. Cooperstown飛行場の標高は、海抜1,424FT MSL。対地700FT AGL(2,124FT MSL)より上の高度は、クラスGエアスペース、対地700FT AGL(2,124FT MSL)より上の高度はクラスEエアスペースとなります。

3.クラスGエアスペース、対地1,200未満の空域での昼間の最低気象条件は、標高にかかわらず『飛行視程1SM(法定マイル)、かつ雲を避けて飛行することが出来ること』です。(下図参照)

VFR_Weather_Minima

VFR_Weather_Minima

まとめ
この問題は、航空図の見方と、有視界飛行方式(VFR)の最低気象条件の知識が問われています。航法計画を何度も作成して、自分が今、どの空域を飛行しているのかを航空図で確認することによって、空域に対する認識を自分のものにしてください。